2/5院内集会リレートークより1

亀永能布子さん(女性差別撤廃条約実現アクション)

皆さんこんにちは。今ご紹介にあずかりました、私は女性差別撤廃条約実現アクションという女性団体のネットワークで事務局長をしております亀永能布子と申します。短い時間ですので、本当に思ってることを、二、三。一つは、壊すことは簡単で、1回壊してしまったら、もう作れないということですね。国立女性教育会館は私が、女性差別撤廃条約実現アクションを作る元になった略称JNNCという団体で、毎年ずっとヌエックフォーラムでワークショップを開いてきました。全国から各自治体の職員の方とか議員の方もお集まりになって、リアルで顔を突き合わせて、ジェンダーの問題を話し合うという、とっても貴重なフォーラムでした。残念ながらコロナの中でそれが全部オンラインになってしまって、そうすると、双方向のやり取りができないということで、ずいぶんその意味が変わってしまったなと思っておりまして、ぜひともヌエックフォーラムはもう一度、研修棟宿泊棟を使って、リアルで全国から人々が集えるようなイベントとして再開してほしいなと思っておりますので、今回の廃止については、反対していきたいと思っております。西山さんから、この決定は世界の恥、という言葉がありましたけど、世界の恥はいっぱいありまして、つい最近のこと、日本政府の拠出金をCEDAWが使うことを停止するように国連に申し入れたっていう事実があります。その報道が流れた翌日に、福島みずほさんのご協力を得て、女性差別撤廃条約実現アクションとJNNCと共同で、外務省に撤回の申し出を行って、面談をいたしました。メディアでも結構報道されてますので、読んでくださった方もいらっしゃるかと思うんですけれども、本当にあれは世界の恥で、元外交官は自分の意見ということで、それは本当に日本がとるべきことではないと、第二次世界大戦に至る過程で日本が日本の思う通りにならないから国連を脱退したという教訓をなぜ思い出さないのかっていうところまで書いていらっしゃいました。私達はぜひ撤回させたいと思って、引き続き取り組みをしておりますが、ヌエックの問題についても併せて皆さんと一緒に反対の声を上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

神永れい子さん(クオータ制の実現をめざす会) 

私はクオータ制の実現をめざす会という活動してます神永れい子と申します。今日は愛知県から来ました。私が何でヌエックにかかわりだしたかっていうと、クォータ制の実現をめざす会の活動を始めたからです。なんでクオータ制の実現を目指す活動を始めたかっていうと、今から39年前、ノルウェーで首相が女性、閣僚の半分が女性の、女の内閣が誕生したんです。なぜそんなことができたんだろうと思ったら、どうもノルウェーはクォータ制をしているらしい。日本の政治を変えるにもクオータ制をしたいなと思ってて、1997年、参議院の50周年記念の女性国会っていうのがあったんです。当時私は広島に住んでたので、応募して、本会議場で、環境エネルギー委員会の委員長になれたので。大臣席に座って演壇から委員会報告することができたらいいですけど、すごく綺麗なんですよ、女性国会ですから、傍聴席もものすごくきれい。これが今の日本の政治の裏返しだとしたら、日本を変えていくのはクオータ制しかないと思って1999年から実現を目指す会の活動を始めました。ヌエックがあるっていうことを、それまで全然知りませんでした。活動を始めて、ヌエックで毎年8月にジェンダー・女性学研究フォーラムというものがあるのを知って、2000年から参加しました。当時は旅費が出たんです。1泊分、1人分なんですけど、広島にいましたから、三万五、六千円かかるんですよね。宿泊棟は前は洗面所しかなかったんですよ。10年ぐらい前かな、改修されて、各部屋にユニットバスとトイレがあります。そのときに、バリアフリーのお風呂もできたよっていう話だったんで、お風呂の見学に行きました。素晴らしいです。お風呂にも入れます、車椅子の方でも。デンマークの方が40人も修学旅行に使ってるって聞いて、なんて素晴らしい使い方使われ方してるんだろうと思いました。2011年の3.11がありましたよね。あのときにヌエックのフォーラムは8月から10月に、1日だけに短縮されたんです。なんでかっていうと、東日本の震災に遭われた方たちが、ヌエックに避難されてたんです。だからね、ヌエックっていうのは、クオータ制の実現を目指す会にとっては、本当に全国の方と繋がっていける貴重な場でしたし、Zoomでは無理です。こうして面と向かってるから、ちょっと離れたところでコソコソと話をしたりとか、夜、宿泊しながら話ができるけれど、Zoomじゃそういうことできません、繋がれません。面と向かって会話ができる、ラウンジとか談話室がいっぱいあって素晴らしいです。

西山利佳さん(青山学院大学)

私は児童文学の研究評論やっておりまして、ヌエックの近くに、比企郡に住んでおります。でもこの問題を知ったのは去年の11月の、デンマークの映画上映会の企画があったことを、滑川町の友人が教えてくれたんです。私はヌエックの危機っていうのはそこら辺まで知らなかったものですから、慌てて仲間にメールで拡散しました。仲間というのは子どもの本の団体で、親子読書、先ほどのお話にもありましたけども、たくさんの、全国津々浦々で子どもと本を繋ぐっていう活動をしている人たちがたくさんいるんですね。それの担い手はほぼ女性です、それは時代的なこともあり、子どもも一緒に宿泊研究会ができるということで何度も使っていたということで、私も分科会に参加するのでヌエックに行ったことがあります。ゼミの合宿でも使ったことがございます。それからやはり資料室がとても充実しているので、子どもの本とジェンダーの関係で原稿を書かなきゃいけなくなったとき、資料室をまずぐるっと巡って、どういう問題があるということをもう1回、棚の間を歩くだけでも問題の所在がわかって、静かな机もあり、そこで原稿書いたりもできるので、それで使ったり。目を上げると、とてもいい環境なので本当に落ち着いて、リセットできるような環境の中にあるというのも大事だと思っています。
コロナ禍の中で大学の方がしまったりすると、私はヌエックに行って、書斎代わりにそこで原稿書こうかな、なんて思いました。そして行きましたら、そこが感染者確認施設になっていました。個人的には使えなくって残念だったんですけども、いざとなったときこういう使い方ができるんだって思いました。「機能強化」ということで、確かにコロナ禍の中で私達Zoomとかオンライン遠隔でいろいろやるスキルを身に付けましたし、そのことのメリットもとってもあります。でも今いろんな子どもの本関係のいろんなイベントなんかも主催しておりまして、やっぱり会って話すことの大事さというのを、逆にみんなものすごく確認して、また集まって企画しようっていうことがすごく起こってきてると思うんです。コロナ禍でも対面が離れたんじゃなくて逆に対面の意味っていうものが確認されていると思います。でもZoomの良さもある。だから「機能強化」だったら、ハイフレックスがやりやすいように、Wi-Fi環境とかいろんな機材を整えていただけたらなと思います。同時通訳ブースとか、国際会議に対応するような感じに「機能強化」していただければなと思いました。