ヌエネットが立ち上がったわけ

 国立女性教育会館/ヌエックは、女性教育のための国内唯一のナショナルセンターで、埼玉県嵐山町に位置します。この施設の研修棟と宿泊棟を撤去する計画が表沙汰になったのは、2023年暮れのことです。その後、地元の議員の方たちを中心に、ヌエック存続の請願署名活動が行われてきました。
 2024年11月16日にヌエックの大会議室で、国立女性教育会館の価値ある存続を求める会主催で、ドキュメンタリー映画「世界で初めてできた女性シェルター」上映と三井マリ子さんのお話の会が開催されました。その会に、フェミブリッジ東京という女性グループのメンバーを中心に、8名がヌエックに宿泊して参加しました。前日の15日の夜には、戦前からの女性解放思想家である山川菊栄さんについての映画「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」の鑑賞会にも参加して、宿泊コースを堪能しました。
 8人のメンバーはほとんどが、ヌエックを初めて利用したんですが、施設の規模や心地よさ、使い勝手の良さ、バリアフリー設計の配慮、自然環境などに感激しました。

「こんなステキな施設があるとは知らなかった」
「老朽化なんて思えない、方便ではないか」
「まだ使える施設を壊すなんてとんでもない」

 そうした声が上がりました。私たち市民の声を、撤去を計画している国に届けたい、その思いがヌエネットの結成へと繋がりました。